鴻池組旧本店洋館・和館 国指定の登録有形文化財に登録 2022年春の見学会

  

大阪市此花区の鴻池組旧本店洋館・和館が、国指定の登録有形文化財に登録されるのを記念して、「2022年春の見学会」として初めて一般公開(無料)をされ、抽選で当たり見学会に参加し、大阪を代表する鴻池組さんの歴史を学ばせていただきました。
明治時代に建築された建物は、大正ロマン漂う洋館と和館となっております。
当時、こちらの建物は、洋館の方が会社で、和館の方が鴻池組、創業者の鴻池忠治郎の居宅として使われていた。洋館と和館は一体の建物で、和と洋を醸し出し、建物は行き来ができる形になっている。また、洋館に関しては、築後4年で今の外装に変更されている。この外観は、当時の人はどう感じていたんだろう。

鴻池組旧本店洋館・和館の建築設計は、久保田小三郎、住友本店臨時建築部によって行われた。

3分でわかる鴻池組の歩みです。

 

最寄り駅の阪神電車阪神なんば線伝法駅」でこのような看板を拝見しました。鴻池組発祥の地というだけあります。写真にある鴻池組の社章は、なぜ「まるきた」となったか。この鴻池組旧本店北伝法町に位置していたため、「北」という社章が使われたとの事です。

 

まず、創業者の鴻池忠治郎様の銅像があり、昔はこの銅像のあるあたりは伝法川で、鴻池組旧本店はその川に面してあり、船の行き来や荷などの積み替えなどを行っていたという事です。そして洋館のガラスの表面が綺麗に波打ち、建物内部から建物外部を見るとガラスに現れる表情がものすごき綺麗ですね。(^-^)

 

鴻池組の「鴻(こう)」は、「おおとり」という事で洋館玄関横に「おおとり」の素晴らしいステンドグラスがありました。ステンドグラス作家・木内真太郎さんの作品という事です。

 

洋館玄関ホールの天井をみると、エンジェル(キューピット)が踊っていました。(感動)
室内の部屋に入ると、上の写真右側の暖炉があり、下の写真左側の天井装飾が素晴らしい。この天井写真の右下の壁と天井の取り合いの所は、もう感動しました。
また、鴻池組旧本店は、洋館と和館の建物が繋がっていて、洋館から和館を見ると、下の写真の右側のように高さが大きく違います。この建具まわりも素晴らしいです。(感動)

 

アール・ヌーヴォーのインテリアは素晴らしいです。室内装飾は彫刻家・相原雲楽さんが手がけられたという事です。建物のいたる所に彫刻があり、和館に数々あるランマにも大感動させられました。

 

和館の建物構造を一目でわかる吹抜けもあり、ものすごい太い木製の梁が「どうだ!」と主張しているように感じました。もちろんの事ながら釘は一切使われていません。

和館の玄関には「まるきた」が入った鴻池の文字。感動をし興奮して聞くのを忘れたのですが、なぜ玄関土間に金庫があるんだろうか?
ご存じの方が居ましたら、ご教授をお願い致します。

 

番外編として、和館のお風呂(2階)は上の写真右側です。時代は明治から大正時代です。
階下の問題はなかったのか? 素晴らしいです。(感動)

 

上の右側写真は、和館の2階から当時の伝法川へみる風景は、このような感じだったんでしょうね。今は木々が茂っています。和館の2階廊下にも「まるきた」がしっかりと彫刻されています。

 

  

室内装飾の数々にただただ感動するのみでした。
和室の畳に座る場所によって、風景と絡み合う室内装飾や彫刻などが、素晴らしくただただ感動するばかり。汗
建具や触れませんでしたが手すり、そんなひとつひとつが綺麗に治まっている。

イタリアから輸入されたトイレの手洗い。天井の彫刻や照明器具。
細部まで整え、1世紀を超え現代を迎える。先人の方々はスゴイですね。感心

  
 

最後は、鴻池組旧本店洋館の室内天井の写真と、鴻池忠治郎の銅像と洋館の外観です。

歴史から学ぶものも多いですね。


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